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ダダダ研究室
ダダダ研究室

猫でもあり、人でもあり、さらに機械としても設計されている猫使にとって、世界は丸ごと遊び場だ。街角の公園、ショッピングセンターの吹き抜け、駅前ロータリー、路地裏の自販機の下、深夜のコンビニの前――猫使が、猫のように茂みに飛び込み、人のようにベンチに腰掛け、システマチックにモニタリングするプロセスを観察し、記録し、考察するたびに、新たな発見が積み上がっていく。ああ、追いかければ追いかけるほど、時間が足りない……。

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一噛みで骨を砕く犬歯、肉を引き裂く鉤爪、抵抗を許さない筋力を備えた殺傷能力を有する生命こそパンダであるにも関わらず、丸いシルエットとつぶらな瞳を強調することで愛らしいマスコットとして日常的イメージが形成されている。猫使も同様に……

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どんな自由な振る舞いも許してしまいそうになる。シリーズ名である「猫使」というラベリングによって、いかなる命令違反も猫なら当然というイメージを抱いてしまっている。

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「ネズミ」は気配を察知した瞬間に自発的な排除行動に移り、「オバケ」は事実上準備することができない。行動のコントロールのために好物の「ハマチ」と「サーモン」を適切に管理することがマスターの義務だ。

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銃と鉈を標準装備する猫使が、たとえ武器を構えることを前提に設計されていたとしても、無邪気な子どものように、猫らしく気ままに、楽しませる存在として日々を重ねてほしいという願いから、今日はピザを手渡した。

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「アスファルトを砕く削岩機」「シュレッダー」「快速列車の車輪」「猫使」。日常に溶け込んだこれらの光景が、接触した対象を区別することなく、規定された出力に従って淡々と働いているのだと意識した瞬間、体表の温度はじわりと上昇し、握った拳には汗がにじむ。

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猫使というキャラクターとの出会いから、我が「研究室」はその日々の変化を記録するための実験環境として存在している。デスク上の筆記具から床の余白にいたるまで、そこにあるすべてが、猫使ためのレイアウトだったことになった。猫使との共同生活の中で、生体観察担当として今日もノートの1ページが埋まる。

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